文章:(も)
レディスエンジェントルメン、ごきげんよろしゅう。
今年もペンシルパズル・オブ・ザ・イヤー発表のお時間がやってまいりました。

ペンシルパズル・オブ・ザ・イヤーというのは、ニコリが昨年出した何かに載ったパズルのうち、みんなの心に強い印象が残ったものを推薦し、誉めそやしたり称えたりする年1のコーナーです。今回は記念すべき第15回目になります。ちゃんと数えてはいませんがたぶん。
毎回めでたいですが、今年は15回目なので、なおもめでたい。そんなめでたい今回のプレゼンターは私こと(も)です。よろしうに。

今年度も推薦作を募集しましたがなんと21名ものかたからご応募いただきました。
過去最高でしょう。ありがたいことですねぇ。
それにくわえてニコリスタッフ(将、竹、天、も)からの推薦作もあわせてご紹介します。

そして、毎年強調しておきたい前置きを。パズルの種類や出版物にもよりますが、投稿作であれば数倍~数十倍の競争率の中から選ばれて載っているので、載っているという時点でかなり相当いい問題なんですね。
そのうえさらにここで推薦されたということは輪をかけてエライということで、たとえるならばメジャーリーグに行ってベストナインに選ばれたようなものであり、すなわち選ばれた人は明日から大谷翔平と名乗ってもいいわけです。まあ、だめですけども。

えーと、といったわけで以下どんどん紹介してまいります。
本は、発行日の早い順に並べています。コメントのあとのカッコ内は、推薦者のお名前(敬称略)です。あと、ネタバレも当たり前のように書かれていますので、まだ解いてないという人はお気をつけください。

パズル・ザ・ジャイアント35号(”22年1月発行)

スリザーリンク1番(P.12) 作・リモネン
●リモネン氏のスリリンは解いていて気持ちいいと感じることが多く、この作品も最初から最後まで爽快感を楽しませてもらいました。
(RN)

スリザーリンク2番(P.13) 作・くだぎつね
●真ん中付近の表出数の密度が妙に高いなと違和感がありましたが、解けて納得。まさかの記念号らしいものが浮き出します。
(も)

ダブルチョコ2番(P.21) 作・中井亮平
●仕掛けに驚くばかり。こんなことができるんですね…。
(山本祐輔)
●意味ありげにポッカリ空いた4つの大きな空白。ここが非常に気になって、この本で一番最初に手をつけたパズルがこれでした。
(三瀬史学)
●4つの大きい白い正方形に注目させつつの、解けてびっくりの逸品。
(も)
●4つある白の広場が目を引きますが、ここがまたとんでもない決まり方をします。アイデアと実装ともに感嘆の一言。
(齋藤スバル)
●見た目がインパクト大ですが、解いてみたらもっと強い衝撃がありました。発想ももちろんですが、それを実行に移す勇気と実装力もすごいと思いました。
(けーえぬわい)

ダブルチョコ4番(P.23) 作・ひこうき
●先入観って怖いと思いました。
(willow)
●こっちかと思ったら、あっちだった、というような巧みな仕組みに、最後まで気を抜けずに楽しめました。
(船越みお)
●盛大なミスリードに伏線回収。最後までチョコたっぷりの傑作に感動を覚えました。
(索子)

美術館3番(P.30) 作・いこいの森
●いこいの森さんの美術館が一番、細かさと大胆さのバランス感が好みで波長が合うという感じがします。
(willow)

よみどおり2番(P.33) 作・三瀬史学
●怒濤の「かんじだいすき」。文字通り(読み通り)に漢字愛が詰め込まれた問題ですね。実際に解いたときの解き心地も、適度な手ごたえがあってイイかんじ、だいすき。
(竹)
●見た目のインパクトがすごいのもありますが、解いてもダレない。使用している文字が熟語を構成しやすいのもありますが、これを思いついた時点で大勝利だったのではないかと思います。
(山本祐輔)

ペンシルズ2番(P.37) 作・けーえぬわい
●ペンシルズ・ザ・ジャイアントはどれも大好きで迷ったのですが、最後の最後で長ーい線がモニョモニョと絡み合うこのパズルの面白さが忘れられません。
(こいぬのワルツ)
●中央の仕掛けが特に面白く、その他の部分も凝っていて面白かったです。
(limt)
●左上・左下・右上・右下で特徴的な別々の手筋を使っていて、コントラストが楽しかった。ペンシルズの基本手筋はおよそ使いつくしているんじゃないかと思います。
(山本祐輔)

ペンシルズ4番(P.39) 作・ぺんしるからす
●他のパズルに見られるある手筋にさらにペンシルズ特有の要素を加えて洗練させた手筋をたくさん盛った問題でした。こういうの好きなんですよね。それと、線の伸長と隠し鉛筆の発生のバランスも良かったです。
(けーえぬわい)

ナンバーリンク4番(P.55) 作・ぶばいがはら
●表出数字が多いからこその独特な線の動きがとても楽しかったです。
(RN)

ひとりにしてくれ3番(P.59) 作・Hammy
●途中まで解いたところでペンが止まってしまい、とても悩みました。しかし、じっと盤面を見ていてあることに気づきました。そこからは一気呵成…とまではいきませんでしたが、楽しく解けました。
(ゆでた丸)

ましゅ3番(P.74) 作・しんまけ
●2×2の白丸がいろんな展開のスイッチになっていて、楽しく解ける問題でした。
(半袖)

フィルオミノ3番(P.78) 作・OX
●とにかく「30」というテーマが前面に出ていた問題でした。ラストはびっくり、見事ですね。道中も楽しかったです。
(けーえぬわい)

フィルオミノ・ザ・スーパージャイアント(とじこみ1) 作・Guten
●巨大な盤面の中でずっとずっと面白い展開がどんどん続いていくのがすごすぎました。面白さの密度がエグく、ただただ圧倒されました。
(けーえぬわい)

スリザーリンク・ザ・ハイパージャイアント(とじこみ6) 作・アセトニトリル(hyper)
●大きいサイズのスリリンは、線がどこまでつながっているかの確認が面倒になりがちですが、この問題はその面倒さを全く感じさせず、素晴らしい作品だと思いました。
(RN)

この号は30周年記念号ということもあり、力の入った作品が多かったのでしょうね。なんといきなり14作も選ばれてしまいました。ダブルチョコ2番は私も含めてですが、5人から推薦が集まりました。これは過去最高じゃないでしょうか。素晴らしい!

おうちで数独・推理パズル Vol.2(”22年2月発行)

推理パズル11番(P.90) 作・船越みお
●カレンダーを使う推理パズルは初めてで、こんな楽しいものがあるのかー!と感動しました。初心者には難しかったけれど、終わったらまたやりたくなりました。
(こいぬのワルツ)

推理パズル12番(P.92) 作・しんまけ
●「人間界/悪魔界」という対比の世界観により、難しい推理パズルで肝になってくる「情報の出し方」が無理なく適度にややこしくなってて、演出の妙って感じでした。
(天)

このシリーズのせいで?おかげで?マトリックス型推理パズルが定期的に世に出た2022年でした。この本の推理パズルのいちばん大きいサイズにおいては、しんまけ大先生に非常にお世話になりました、と突然の私信。

ペンパ全集 推理パズル1(”22年3月発行)

ペンパ本推理パズル6から再録の16番(P.30) 作・あかしょうびん
●食材の組み合わせが自由すぎるけれど、最後の一行の「なんと言われようと、私は自分の味覚には自信がある。」で何でもありになっている所が好きです。
(なな)

ペンパ本推理パズル6から再録の25番(P.48) 作・田舎茸
●N社の買い物ですか。想像が膨らみます。
(なな)

ペンパ本推理パズル7から再録の16番(P.142) 作・いかこ
●ミックスジュースの組み合わせが自由でおもしろいです。確かに良い子はまねをしないほうが良さそうですね。
(なな)

ペンパ本推理パズル7から再録の33番(P.176) 作・へったくれ
●コンビニ弁当の計算が楽しい問題でした。
(なな)

ペンパ本推理パズル7から再録の42番(P.194) 作・カタコリ
●見た感じは易しそうでも、やっぱりHardの内容で楽しかったです。
(なな)

ペンパ本推理パズル7から再録の44番(P.197) 作・松風
●入浴教の入浴方法がとにかく面白いです。逆立ち、光合成って。
(なな)

ペンパ本推理パズル7から再録の50番(P.209) 作・カタコリ
●かなりの手ごたえがあって楽しめました。難易度、内容の分かりやすさ共にとても良い問題でした。
(なな)

ペンパ本推理パズル7から再録の55番(P.220) 作・カタコリ
●撮影したネコはどんなネコが何匹だったか、というかわいらしい設定です。とても難しくてやっと解けて、正解を確認した時、思わず少し踊ってしまいました。
(なな)

長期間品切れになっていた、ペンパ本推理パズル6巻7巻を復刻したのがこの本です。なお、「ペンパ全集」という復刻シリーズはこの2023年春から「復刻版パズル本」というシリーズに移行しました。ペンパ本の推理パズル8巻を復刻したやつを出したばかりなので、こちらもどうぞよろしくお願いしまとりくす。

パズル通信ニコリ178号(”22年3月発行)

雀パイブロック(P.5) 作・阿鍵志毛留
●チートイツという役は、麻雀をほとんど知らない人でも上がり形を理解しやすい一方、4枚使いがNGであること以外の制限がないので雀パイブロックとの相性は悪いのかなと思っていましたが、きちんとした理詰めで楽しく解けるようになっていて素晴らしいと思いました。
(RN)

大盛り「クロスワード」(P.16~P.25)
●変わり種クロスワードいっぱい載せようぜ、ということで実現した特集でした。どれもいい問題なのですが、パズル的な意味では5番の「「゛」「゜」クロスワード」と8番の「ケイだけクロス」が特にこう、「クロスワードパズルはクイズじゃなくてパズルなんだぜ」という作者さんの矜持を感じましたね。うれしいですね。
(天)

クロスワード5番(P.20) 作・あるかり工場長
●とにかくタテ50のカギのセンスが素晴らしい。
(RN)
●「゛」「゜」のマスが絶妙なヒントになっていて面白かった。最後のカギ(タテ50)のヒントもオシャレで好き。
(三瀬史学)

クロスワード6番(P.21) 作・原大介
●マスに2文字入ることもある、というクロスワードなんですがその特性をいかんなく発揮して楽しい問題になっていると感じました。このテーマで易しめで明快な方向に持って行ったのも正解だと思います。
(山本祐輔)

クロスワード8番(P.23) 作・ひらやまひらめ
●ケイだけクロスです。地名関係の言葉がいくつか入るのですが、入る位置がなるほどね、という。通常のクロスワードではどのことばがどの位置に入るか示されていますが、ケイだけクロスだとそれはわからないので、ならではの仕掛けですね。
(も)

推理パズル2番(P.35) 作・原理恵子
●ここまで難しい推理パズルって作れるんですね、の一言に尽きます。そして艱難辛苦の果てに初めて○が決まった後からの爽快感。
(齋藤スバル)

ナンクロ(P.36) 作・まいなすよん
●普段アンケート集計してまして、定食パズルの単品に票が入ることってそれほどないんですが、この作品には複数票入ったので記憶に残っています。猫への愛情というか教養にあふれた盤面です。にゃんこ好きな全国民レッツチャレンジ。
(天)

戦慄! 恐怖の迷宮(P.40) 作・ふーなんとかさん
●ページを開いた瞬間に、この問題は面白いだろうと確信しました。この見た目のインパクトはすごいですね。もちろん面白かったです。
(RN)
●いいシステムを考えたなと。このシステムを思いついた時点で、面白い問題にならざるをえない。
(も)
●設定もさることながら、盤面の見た目(特に右上の密集地帯)が良くて見ただけもう楽しい一品。実際の解き味もやりがいがあってよかったです。
(齋藤スバル)

ダブルチョコ3番(P.76) 作・靄
●左下はなるほど、そう決まるのかという発見。ダブルチョコの懐の深さを改めて感じました。
(半袖)
●左下で、勝手にどんどん決まる1のブロック地帯が楽しい。見た目と解き味が結びついている良い例。
(も)

ダブルチョコ6番(P.77) 作・裄紘w
●このコンセプトで無理なくきれいに決まっていくのが最高にクール。
(齋藤スバル)
●かなり計算して作ったであろう5のブロック地帯が、激しい。
(も)

ペンシルズ4番(P.82) 作・ぺんしるからす
●小さなコツみたいなのが詰まっていて、ペンシルズ面白いな、と感じた最初のきっかけだったように思います。見ための軽やかさも好みでした。
(こいぬのワルツ)

のりのり1番(P.86) 作・けーえぬわい
●のりのりを解くのがはじめてという方に最適だと思われる、やさしさとリズムの良さが徹底されていると思います。
(山本祐輔)

ジグソークロス3番(P.105) 作・いこいの森
●いこいの森さんのジグソークロスは常にすごいですが、特にすごいと思いました。
(willow)
●カタチから入るタイプの傑作。1×1のピースとか、向きもよくわからない端っこのピースとかあって、パッと見だとめんどくさそうなのですが、突破口に気づいたら、スカッと。
(竹)

セレクトワーズ5番(P.107) 作・中井亮平
●固定観念って怖いと思いました。
(willow)

そういえば今回のオブザイヤーからお一人からの推薦作を10作までと増やしたので、その影響もあって推薦作は全体的に増えてますね。休み休み読み進めてくださいませ。クロスワード特集では、れーにんさんが誌面にカムバックというのも印象深いです。雀パイブロックと役の相性について普段から考えている人がいるという事実におののく春です。さすがRN氏。

おうちで数独・推理パズル Vol.3(”22年4月発行)

数独13番(P.13) 作・夢野あかり
●表出36個で、タテ3列ヨコ2列がすぐ埋まる(最初から7、8マス埋まっているので)のにけっこう粘っこくて、そこまでイージー過ぎないという異色作。
(も)

推理パズル4番(P.78) 作・まいなすよん
●令和の推理パズル界に一石を投じた(?)まいなすよん氏のホラ吹きシリーズの中からこちら「カッパが見ている」を。ま、私がこういうテイストが好きというだけかもしれませんが。この問題はカッパが見ているというだけで、前提もなく、だからどうという展開もなく、本当に何でもないのが、ぼかぁ好きだな。
(も)

推理パズル6番(P.80) 作・湾狼子
●「観光案内的な文体」を使うことで問題にすんなり入らせつつ「本当に観光案内だとしたら不親切すぎる書き方」がパズル的な違和感を醸し出していて、巧みだなあと思いました。
(天)

推理パズル10番(P.89) 作・山本祐輔
●マトリックスには書いていない条件をうまく使う問題。ま、マトリックスに書くこともできなくはないけども、あえて書かないことでの面白みもあるような気がした。
(も)
●隠し条件?みたいな、「昼」と「夜」の使い方が面白かったです。解いていると絶対カレー食べたくなります。
(こいぬのワルツ)

ペンシルパズル三昧 フィルオミノ1(”22年4月発行)

27番(P.43) 作・96.10
●せめぎ合いながらどんどん積み上がっていく感じが最高でした。発生や吸い込みではない手筋で魅せてくる中々ない良い問題でした。
(けーえぬわい)

68番(P.85) 作・索子
●対照的な2つのテーマが同じ数字で繰り広げられるのがとても新鮮で強烈に印象に残りました。配置も綺麗で、美しく面白く楽しい問題でした。
(けーえぬわい)
●この本のフィルオミノはどれもおもしろいのですが、索子さんのこれはちょっと抜きんでているなと。今後もおもしろい問題をじゃんじゃん作っていただきたいです。
(半袖)

81番(P.99) 作・UNPARU
●ずっと手が止まらない、解いていてとても心地よい問題でした。とにかく計算し尽くしているような繊細さも感じられていい問題でした。
(けーえぬわい)

88番(P.106) 作・宮崎晋一
●こちらの本は、「1冊1種類、イージーから難問まで載った新書」というペンパ本スタイルの中でも、史上屈指なんじゃないかという説も出ているほど名作揃いでした。特に難易度9~10あたりの問題は解いても解いてもいろんな発想の面白い問題ばかり、という幸せなラインナップなんですが、その中で個人的に印象に残ったやつを。ぱっと見で「6」を使った趣向が目に付くので、そこがメインなのかなあとちょっと軽く考えてたので、その「6」の趣向に囲まれた何もない空間で発生が起こってフィニッシュという大サービスに意表をつかれた。
(も)

90番(P.108) 作・けーえぬわい
●この本は本当傑作ぞろいでこれだけ10枠選べる勢いだったのですが、その中でも特に頭一つ抜けて神がかっているなと思った問題でした。個人的に昨年のパズルではトップの品。
(齋藤スバル)

92番(P.110) 作・深駆
●自分が好きな手筋をさらに発展、複合させたものが登場。新参者としてフィルオミノの奥深さを感じさせられた作品でした。
(索子)

こちらの本はペンパ本スタイルの中でも、史上屈指なんじゃないかという説も出ているほど名作揃いでした、と同じことを繰り返し書いてもおかしくないぐらい、この種の本から7作も選ばれるってのは珍しいと思います。え、まだ買ってないって? けーえぬわいさんとか齋藤さんに怒られなさーい!

厳選 スーパージャイアントVol.1(”22年5月発行)

●製本しないという斬新な作りが、実はありがたかったです。スーパージャイアントって、巻末に挟まれているので、下敷きを敷かないと段差ができたり、その下敷きもA4では足りなかったり(なのでクリップボードを使うのですが厚みがあるので挟みにくい…)、ページをしっかり開こうとすると左側の本誌全ページが倒れてきたり…と、ちょっと書き込みにくいという悩みがありました。(いや、すみません、クレームではないんですが)
だったら切り離せばいいのでしょうが、せっかく製本されてるものを切り離すのは、なんだか心苦しいしもったいない。ということで、最初からバラバラになってれば、無問題! 書き込みにくさも解消! クリップボードも使いやすい! そして、切り離す罪悪感もない! もともとバラバラだから、表紙に挟める設計になっていて、行方不明の心配もない!
と、この形式に感動したことを、熱く語ってしまいましたm(_ _)m
(掛川ますみ)

熱いの、いただきました。つくりが変なので、想定外のあれやこれやがあったりもしまして、続刊が出るときには改善したいと思うております。

ひらめきパズル ニコリの謎解き(”22年5月発行)

最終問題~君にしか解けない謎~(P.124とウェブ) 作・(焼)
●もともと新聞連載をまとめたということもあってやさしめの難易度の謎が多いんですが、最後は歯ごたえとボリュームがある。あと、もともと新聞連載で、そもそも1冊にまとめる前提ではなかったんですが、新作問題でうまいことまとめあげた荒業が光る。次回はどうするのだろうか?
(も)

withクロスワード4(”22年5月発行)

●どの問題が、というより全体として思い入れが強い本ですので、自薦してしまいます。まだ読者だったころは当シリーズの「布教活動」をしていたのですが( #クロスワード写真展 で検索してね)ついに自分が編集人となりました。文字通り「推し事」が「お仕事」になったわけで、ありがたいことです。もちろん編集側からも自信を持って「推せる」1冊ですので、是非お手元に。面白いぞ!
(天)

パズル通信ニコリ179号(”22年6月発行)

もじもじ言葉/懸賞パズル1(P.11) 作・(焼)
●「絶対ブームが来るぞ!」と言い続けている「もじもじ言葉」を今年も推します。皆さんも早めに「絶対ブームが来るぞ!」と言っておくと良いと思います。
(天)

推理パズル5番(P.24) 作・しんまけ
●推理パズルを題材にして推理パズルを作るというのは驚きの発想でした。タイトルも作者のしんまけさんが今まで作った推理パズルが由来であろう点もよかったです。
(けーえぬわい)

クロスワード4番(P.33) 作・淡雪霙
●11×11サイズではまず無理か、と思われていた「すべてのマスが、タテヨコに絡む」を実現したことにまず驚き。そうなると必然的に11文字の言葉が4つ入るのですが、複合語がありながらもヒントがシンプルなものが多く、タテヨコの絡みからしっかり解けるクロスワードの醍醐味をしっかり感じました。
(山本祐輔)

リンクワーズ1番(P.37) 作・こいぬのワルツ
●リンクワーズはこんな見せ方もできるのですよ、という作者さんのメッセージが聞こえた気がする。
(天)
●もともと定型がないパズルなので(そもそも改名前は「フリースタイルクロスチック」という名前だったし)、それこそ自由にいろんな形式があったほうが楽しいパズルだと思うんですが、この問題は表形式という目新しさがありつつ、それを活かした中身もちゃんと面白い。
(も)

言葉たちの橋(P.41) 作・sekka
●おしゃれで楽しくて解き味軽やか。そのセンスが羨ましくてたまりません。
(こいぬのワルツ)
●ルールがわかりやすく、楽しいパズルでした。意外なペアができるのが面白かったです。
(おーもりみき)
●リンクワーズが得意なsekkaさんらしい作品で、同音異義語の楽しさをたくさん味わえました。
(RN)

橋、7日連続で開通(P.44) 作・けーえぬわい
●楽しかったです。またこういうパズルを解きたいです。
(なな)

ダブルチョコ4番(P.80) 作・盥
●ばってん顔マークなのに一気に解ける爽快さ!
(こいぬのワルツ)
●面積もののペンシルパズルというのはどうしても連続したエリアにベターっと進むのが普通になるのですが、全然連続していないところにいきなり飛躍する、という手筋が強烈で痛快。オモロパズルでそういうルールのものがあったりはしますが、ダブルチョコはルール自体にそういう飛躍するルールが含まれている感じがしないというのもあって、ま、ペンパ界全体を通しても、相当レアな展開だったんじゃないでしょうか。考えた作者は偉いし、こういうことが実現できるダブルチョコというパズルも偉い。みんな偉いぞ!
(も)

ましゅ7番(P.95) 作・齋藤スバル
●このような大胆な問題、好きですね。天晴れというかなんというか、素晴らしいですね。
(けーえぬわい)
●そこ通らないんかーい!
(willow)

ミラーブロック5番(P.98) 作・UNPARU
●左下の12マスある領域に「4」が3つ入っているところの考え方がとても、このパズルならでは、という感じがしました。
(も)

ミッドループ3番(P.102) 作・ひこうき
●ミッドループでもこれできるんだ、と驚嘆した作品。しかも形を変えて3カ所も。解決の仕方もスマートで気持ちよく締まる傑作。
(齋藤スバル)

セレクトワーズ2番(P.107) 作・こいぬのワルツ
●夏号らしい問題、なだけでなく、言葉の「順番」に意味を持たせているところが粋だなあと。
(竹)

セレクトワーズは今、思わず答えを見ちゃった。確かに粋でした。先述の、しんまけ大先生にお世話になった結果が、この号の推理パズルに結実したというわけです。なので本当は「おうち数独~」のほうに載せたほうが良かったんですがやりくりがうまく行かなかった、すまんのぅ。なので気づいてもらえて良かったです。


さて、上のほうにも書きましたが、今年はたくさん推薦をいただきまして文量も例年より多めなので、ここまでを前編としていったん締めます。後編(下半期分)は明日公開。刮目して待て!下半期編はこちらです!