文章:(も)

こんにちは。前回から2カ月あいてしまいました。
2カ月のあいだに、年もあけましたことで。
あ、あけましておめでとうございます。今さらですが。

前回の第3回に何を書いていたか。
みなさん覚えていないと思いますので説明しますと、
「はさみっこ」「ろくむし」に関してアンケートフォームをこさえてみたのですね。
今回はその発表となるわけですが、何と4人もの方々から回答を送っていただきました。
次ニコを読んでいる人はたぶん15人くらいなので、3割近い回答率といっていいでしょう。
4人のうち1人はスタッフだったけど、まあ、誤差みたいなもんじゃないっすかね。

ということで、粛々と発表させていただきます。データがささやかですので個別に行きましょう!

私の地域では「はさみっこ」ではなく「はさみ」と呼んでいました。
ルールは同じですが陣地ではなく、あらかじめ決めた2本の電柱や木、建物の壁を触っている間はセーフ、そこから手を離したら反対側に決めた目標物まで行くものでした。
鬼からのボールをキャッチできたら遠くに投げられるので、その間にみんな往復していました。
明確な終わり方がないので、帰宅時間になったり飽きたりしたら終了です。
小さい子は「おまめ」と呼んで、当てられてもセーフとして近所のみんなで遊んでいました。

(夢野あかりさん)

子どものころは東京都葛飾区で過ごした、現43歳男性。
はさみっこ(はさみ)は上記の通り遊んでいるけど、ろくむしは知らないそうです。
キャッチしたら遠くに投げていいルールあったなあ。
明確な終わりがないっていうのも私の個人的な記憶と同じです。
「おまめ」は「みそっかす」って言ってた。

小学生のころに遊んでいました。
名前は「はさみ」(「は」にアクセント)でした。
ルールは大体書かれていたような感じでしたが細かいところまではよく覚えていません。
地域によっては「ろくむし」と呼ぶらしいということを知っていましたが、「はさみっこ」という名前は今回初めて知りました。
(なお違いがよくわからなかったので、アンケートは両方とも遊んでいたを選択しました。)

(めりりんさん)

子どものころを過ごしたのは宇部市である、42歳男性のめりりんさんであります。
ここへ来て「はさみっこ」を「はさみ」と呼んでいたという意見が同時に来るというシンクロニシティ。
場所は全然違うのに。

小学校の授業で1度だけ「はさみっこ」っぽい遊びをやったことがあります。
あの遊びの名前が「はさみっこ」であるというのははじめて知りました。
友だちが少なかったので他でやったことはありませんが、もしかしたら同級生は私の知らないところでやっていたのかもしれません。

(ヤキオさん)

30歳前後のさいたま市でお過ごしだったヤキオさんです。
てゆうか(焼)という署名でこの次ニコにも記事を書いているニコリ社内の人間ですけども、
哀しみエピソードまで披露してくれるたぁ、ナイスガイ。

そして37歳女性の東京でお育ちのゆでた丸さんは、はさみっこもろくむしも知らないと。
私と同じ世代で関東でもあるので、以前にとなえた
「女性はあまりはさみっこやろくむしで遊んでいない」という説がまた1つ補強されたように思います。

さて、そんなわけで3回くらいこのテーマでお便りをいただいてきましたが、なけなしのお便りから見えてきたことは
・昭和40年代ごろに遊んでいた人はどちらかといえば「ろくむし」派の人が多かった
・昭和50年ごろに遊んでいた人はどちらかといえば「はさみっこ」派の人が多かった
・宮城では「ろくもんす」という、ちょっと異なるルールのものもある
・はさみっこは、「はさみーん」「はさみ」という呼び方もある
・女子はあまり遊んでいない

といったところでありましょうか。
サンプルが少ないところから強引にまとめていることは、
私がいちばんよく知っています。なので異論は受け付けません。

遊びの宝箱』(草場純著・スモール出版)によりますと「はさみっこ」は、

私の子どもの頃はこれだけの遊びでしたが、いつの頃からか【6ムシ】というゲームが流行りました

ということなので、6ムシのほうが草場さん調べでは新しいようですが…、
といきなり持ち出したこの本は、月ニコ時代からのこの連載のアンチョコであります。
多種多様な子どもの遊びを収録していて、
面白さのツボやバリエーションについてもわかりやすく書いてある素晴らしい本であります。
もちろん「はさみっこ」も載っているのでした。

こちらの本にもすごくお世話になったなあ、ありがとうございました、と過去形にしているように、
この「こどもあそび」のコーナーは今回で終了とさせていただきます。
それではまた別の機会にー。