今週の雑記係(焼)です。
最近のマイブームはフライドポテトです。

○バックナンバー
第1回
第2回
第3回
第4回

今回も密室トリックについて、密男(みつお)くんと
一緒に考えていこうと思います。

今回の密男くんは「額に肉の字事件」なるものに
巻き込まれてしまうようですが…。

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~密男の家~

密男は今日も家でゴロゴロゴロゴロゴロゴロしていた。

「今日はどのフライドポテトを宅配してもらおうか…」
密男が某宅配アプリを見ながら独り言を呟いていると…。

ピロピロピロ…。

電話がかかってきた。
パズルの出版社ニヤリで、編集者として働いている
ヤキコという女性からの着信だ。

ピッ。

「やぁ、密男。知り合いの家でホームパーリー(パーティー)
 するんだけど来ない?」

「…すまないけど、今いそがしくて」
密男は最近、スマニヤリというスマホ用パズルアプリにはまっていて、
ほかの雑事には構っていられないのだ。

「…そう残念ね。どうやら、おいしいフライドポテトが
 用意されているみたいだから誘ってみたんだけど」

「行くよ!」

密男は40秒で支度をして家を出た。

~ヤキコの知り合い宅~

ヤキコに連れられて、密男は郊外の豪邸にやってきた。

玄関で出迎えてくれたのは、恰幅のいい中年男性だ。
「どうもヤキコの幼馴染のオサオです」

「オサオはパズル作家もしていてね。
 ペンネームはクイーンオブパズルっていうの」
ヤキコが補足してくれた。

「ああ! その名前ならパズル通信ニヤリで見たことがあります。
 お目にかかれて光栄です。オラは密男と申します。
 本日はフライドポテトをいただきにまいりました」

「ハハハ! ちょうど揚げたてのを用意してあるよ。
 さぁ、お上がりください」

~リビング~

「究極の料理、フライドポテトだ!」
密男がおよそ80デシベルの声で叫んだ。

「至高の料理、オニオンリングもあるわ!」
ヤキコも負けじとおよそ100デシベルの声で叫んだ。

おいしい料理に舌鼓を打ちながら、雑談をしていると
テレビからこんなニュースが流れてきた。

「最新のニュースです。
 XX県XX市の山中で、ライオンが歩いている姿が目撃されました。
 
 警察の発表によれば、
 このライオンは不思議なことに『肉』と書かれている
 看板やポスターなどを破壊してまわっているそうです。
 
 警察は捕獲にむけてライオンの捜索を続けています。

 近隣の住民のかたがたは戸締りなどをして
 十分に警戒してください」

「おいおい、XX市ってここのことじゃあないか…。
 んっ、どうしたんだ、密男くん。顔が真っ青だよ」

「…オサオさん。そのライオンは『肉』という字を狙って破壊している…。
 つまり、そいつは人間の言葉を理解しているということですよね」

「ハハハ…、まさか人間の言葉を理解するライオンなんて
 いるわけないじゃあないか」

「いるんですよ!
 嘘だと思うならこの記事のバックナンバーの第3回第4回を確認してください!」
密男はおよそ120デシベルの声で叫んだ。

はたして、密男たちはどうなってしまうのか!
次回、乞うご期待!!

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筆者注:
今回、密室のことなにも語ってなくない?
フライドポテトのことしか語ってなくない?
と思ったかたいらっしゃいませんか。
…鋭い。名探偵のかたですか?