文章・座談まとめ人:(塚)
ニコリにはとてもたくさんの種類のペンシルパズルがありますが、その中からあるパズルを選んで編集部で自由に語り合おう、というのが「パズル座談会」のコーナーです。次ニコの前身である『月刊ニコリスト』でも同じような企画をたまにやっていましたが、このコーナーもこちらに引っ越してきました。ちなみに『月ニコ』のときは、テーマにするパズルの順番は五十音順と決まっていたのですが、次ニコではそのルールには特にこだわらずやっていくことになりました。

ということで、次ニコでの記念すべき第1回は、10月10日に最新刊『気がるにシークワーズ2』が発売されるのに合わせて、「シークワーズ」について語ります。



:『パズル通信ニコリ』(以下『ニコリ』)の本当に初期のころから載っているパズルの1つですよね。
:ニコリと出会う前から、どこかでやったことがある気はする。
:ニコリ創刊号で早速「創刊記念パズル」として載っていますけど、このときのパズル名は「シーク・ア・ワード」ってなっていますね。
:海外の本でたまたま見かけたのがそうなっていたのかな?
:だけど、誰かが「『ア』ではないんじゃない?」って言って、シークワーズになったんだと思います。
:Wikipediaのシークワーズの項目の英語版を見ると、見出しはWord searchとなっているけど、他にもいろいろな言い方があるみたいですね。
:アプリを検索してみたら、Word seekでもけっこう見つかりますよ。
:ペンパ本(注…ニコリがかつて発行していた、1種類のパズルだけを集めた本)が初めて発売されたのが1987年ですね。
:このペンパ本、なんの説明もなくいきなり問題が始まっちゃってるね。
:いや、いきなり始まったかと思うと、その後に説明があるんですよ。こういうつくりの本はこれだけなんじゃないかな。
:シークワーズならではのような気もしますけどね。とりあえず、見ればなんとなくわかるし。
:確かに、例として1個囲んでおけば、もうやることがわかるもんね。
:ニコリのシークワーズだと、盤面の中で全部の言葉がひとつながりになっているというのが特徴的ですよね。
:解く側としては、ひとつながりかどうかはあまり気にしないかもしれないですけど、たくさん詰め込んであるほうがシークワーズとしては優秀に思えるので、それを追求した結果、そういうこだわりも発生していったんでしょうね。
:作るときに言葉をできるだけたくさん詰め込もうとすると、そんなに分離しない気もする。
:他のパズル誌だと、別につながっていないですよね。クロスワードだといろいろこだわっている雑誌もあるけど、シークワーズではあんまりそういうこだわりはないのかなと思って、それはそれで面白いなと。
:海外のシークワーズのサイトも見てみましたけど、全然ひとつながりじゃないですね。
:でも、この単語を入れたいっていうこだわりとかテーマのしばりが強いと、言葉をつなげて作るのが難しいときもありますね。
:いくつあるかシークワーズは、ひとつながりになっていないよね?
:あれはもう、たまたま「シークワーズ」っていう名前がついているだけの別のパズルですからね。

「いくつあるかシークワーズ」は、指定された言葉が盤面の中にいくつあるかをシークワーズの要領で探すパズル。上の例題は「ニコリ」を探す問題です。

:ところで、解くときって言葉に線を引くか丸で囲むかだと思うんですけど、どっち派が多いんでしょうね?
:言葉ががんじがらめになっている問題だと、丸で囲むとわけがわからなくなっちゃうこともあるから、私は線かな。
:お気軽に解くときは丸ですかね。そうした方が後で見やすい。仕事でチェックとして解くときは線を引きますね。全体のつながりとか、どこで使ったかとかが見やすいのは線のほうなので。
:使われなかった文字がどれかを探すときに、線で消されていないと見間違える。
:一般的には、囲む人のほうが多いように思います。
:囲むほうが、2回以上使った文字でも認識しやすいというのはありますよね。
:薄めの鉛筆を使って解くのもいいですよ。
:あとはマーカーとかね。
:まあ、とにかく楽しいパズルですよね。探すだけだし。
:ルールのわかりやすさがいいですね。
:自分で文字を書かなくていいからハードルが低くて、はじめての人にもやさしいと思いますよ。
:イベントなんかでも大きい紙でやると、なんだかんだでみんな本気になって探してくれるんだよね。
:それと、イベントでいくつあるかシークワーズをライブでやると、すごく盛り上がるの。子ども向けに作っているのに、大人のほうがムキになって解いてて。本人も白熱していたし、見ている方も面白かった。
:年齢とかあまりハンデにならないのはいいよね。
:あとは、リストを眺めているだけでも楽しめるというのはありますよね。
:テーマが結構マニアックだったりするのもあるしね。
:純粋に遊びとして解くときに、リストは見ずに盤面だけ眺めて、言葉が見つかったりするとちょっと嬉しい。
:一度に2人以上で解けるのもいいですよね。
:確かに、競争するのは面白いですね。
:同じ問題を一人ひとり解いて競争するのも楽しいし、みんなで向かい合って1つの問題を解くのも楽しい。あと、いくつあるかシークワーズが意外と面白いので、やったことない人にはぜひやってみてほしい。
:箸休めって感じで。