どうも(ケ)です。

前回、「言葉を実際に組み合わせながら黒マスの配置を決めていく」というクロスワード盤面の作り方もある、なんて意味のことを書きました。
その組み方で盤面を作ると思い出すものがあります。
それは、「クロスワード・デスマッチ」略称クロデスというゲームです。

クロデスは、「札幌ニコリスト」と呼ばれる、北海道の「パズル通信ニコリ」読者のかたがたが生み出したゲームです。一言で表現すると、クロスワードの盤面をリアルタイムで作りあげていくゲーム。かつて「パズル通信ニコリ」79号に掲載されたルール文がありますので、良ければご参照ください。

クロデスでは、制限時間内に言葉組みをできなかったプレーヤーは脱落。ほかのプレーヤーが減っていく中、自分一人が生き残ることを目的とします。ですから、時間内に言葉を思いつくのにくわえ、クロスワードの言葉組みが難しい状況の盤面を次のプレーヤーへと手渡すのが、勝利につながるポイントとなります。

上図にあげたのは、実際にクロデスをプレーしたときの盤面の例です。
まず右端にタテにエメラルドグリーンが入って、そこにアメリカンフツトボールが交差し、アリバイ、スイカ、インクビン…と入っていきます。
記録していた写真が不明瞭で、入れた言葉のリストがよく読み取れず、リプレーして盤面を埋めながら言葉を確定させましたが、再現中も息詰まる展開にどきどきしました。タレント議員が入ったときは驚いたなあ。
この盤面は、ここでプレーヤーが時間内に答えられずに終了。イケウオ(活け魚)・ウフ(右府)などと入れて、もう一手は進められるかも。まあ、後知恵ならいくらでも思いつくものです。

クロデス、盤面が組めずに破綻するギリギリ一歩手前の状況を作り出すことが、勝つための大事な手段。ふだんクロスワードを作るときの逆向きの行為になるわけですが、だからこそおもしろい。もちろんクロスワードを作れない人だって遊べます。ですが勝つためには「文字数や表出文字にあった言葉をとっさに思いつく能力」「次の一手を進めにくくする言葉を選ぶ能力」などが必要。これらの能力、クロスワードに慣れていないと、やはり使いこなせない能力なのですよね。そういう意味では万人向けではありません。
そしてクロデスのプレー中に耐えねばならないのが「いつ言葉組みを破綻させてしまうか分からない」という緊張感。この緊張感、「言葉を実際に組み合わせながら黒マスの配置を決めていく」作り方をするときには、つねにつきまとうものなのです。
だから私、先に黒マスを決めて組むほうが好きなんだろうなあ、と思います。緊張感やストレスに弱いたちなので。

クロデスはおもしろいゲームなのですが、緊張感で胃が痛くなる、ともかくヘビーな遊び心地。気軽にはできません。それにさっきも書いたとおり、楽しめる人が限られてくるゲームなので、なかなかプレーできません。もう20年近くやっていないなあ。

もっと気軽に、クロスワードを作る楽しさを味わえないかな、ということで考え出した、おおぜいで参加できるゲームもあります。名付けて「クロスワードツリー」。
かつて「たまほー」こと多摩放談会(ニコリ読者の集まり多摩地方版)の企画としてひねり出したゲームです。ルールはこちらをご参照ください。

木の枝が伸びるように言葉を組み合わせて広げていくイメージ。開催が12月、クリスマスのころだったので、クリスマスツリーを意識して命名した覚えがあります。
いま振り返ってみると、「2×2の文字の固まりを作る」ルールはなくてもよかったのかな、とも思います。そのほうがもっと軽く気楽に遊べそう。

さてここらで、毎度恒例となりましたe-クロスワードの宣伝タイム。
今回は時節がら、クリスマスツリー型のクロスワードでご機嫌うかがい。
e-クロスワードには、こういう変形クロスワードを出題する機能もあるのです。さらに、ワクとマスの色を変える機能もあるのです。

クリスマス仕様のクロスワードはこちら

それではよいクリスマスと年末年始をお過ごしください。