こんにちは、(か)です。
「面白いな」と思った言葉の話をします。

以前、京都に行こうとしていた日のことです。
品川駅の新幹線の改札に向かうと、前方にものすごい人だかりが。
運転見合わせで大勢が足止めされていたのです。
ひとまず私も友人に連絡して、あとは品川駅の中でずっとアナウンスに耳を傾けます。

「もし在来線で京都に向かうとどうなるのかな」
と調べてみましたが、品川駅から8時間以上かかるとか。さすがに大変。
おとなしく運転再開を待つことにしました。

そこから1時間半とちょっとで新幹線が動き始め、私も持っていたチケットで目的の車両に乗り込みました。
友人を待たせてしまいましたが、8時間かかるほどのことはなさそうです。

安心して座っていると、車内アナウンスが流れてきます。
「到着予定は○○時○○分ですが、列車の詰まり具合によって、時間は左右する場合があります」

この「時間は左右する」という表現がふと頭に残りました。
耳で聞くと、この言い方で十分意味が伝わりましたが、
おそらく書き言葉なら「時間は左右される」と書く人が多いかと思います。
他のものの思うままに動かされる、決定的に影響を受けてしまう、みたいな意味合いですね。

アナウンスの意図としては、
・到着時間は予定とはずれちゃうかも
・でもそれは列車の詰まり具合によって決まりますよ
の2点を伝えたいところでしょうか。

一方で、時間のずれには「前後」という言葉も使われます。
「12時前後に開始予定です」とか、
「到着時間は前後にずれる場合があります」とかいった表現ですね。

時間がずれるときは「前後」にずれるけど、
何か他のものに影響されてずれるときは「左右」されることになるんだなあ…。

そういえば、時計の文字盤と針を思い浮かべたとき、
12や6の数字からずれるときは「左右」のずれだけど、
3や9の数字からずれるときは「上下」のずれと言えるのかも…?
さすがに「時間が左右にずれます」とは聞いたことがないけど…。

などと駅弁を食べながらぼんやり思って、ちょっと楽しかったのでした。

ちなみに品川駅で足止めされていた1時間半強ですが、
『パズル通信ニコリ』を鞄に入れていたおかげで、暇を持て余すことはありませんでした。
旅先にペンシルパズルの本を携帯すると、こういうとき安心ですね。
今月発売の187号も、お出かけの際にお持ちになってはいかがでしょうか。