文章:(も)
みなさん、ラグビーW杯ですよ。「W杯」って、この2文字で「ワールドカップ」と読んでくれるのでとても便利。だれも「ダブルさかずき」と読んだりはしない。すごく便利。そんなことでラグビーW杯です。

見てますか? 2019年9月20日からラグビーW杯第9回大会が日本で行われているのですよ。つまりは現在開催中ってことですよ。何をいまさら、という情報だ。普通にテレビやネットを見ていればみんな知っている。試合も中継してるしね。で、その試合を見ているか、という問いかけを先ほど私はみなさんにしたのです。

見てるよ、という人はいいと思う。見ていない、という人は反省したほうがいい。だってW杯だぜ? ワールドカップと読むほうのW杯よ? それが日本で開催中というのだから、見るのは人としての筋といえるだろう。なお、私は見ていない。それはつまり人としての筋を通してないということだ。大いに反省しようと思う。

で、今、なぜ私はW杯を見ていないのだろうかと反省したところ、不摂生なために試合をやっている時間にテレビを見ていない、といった個別的問題もさることながら、いちばんの原因はルールを知らないからだという結論になった。ルールを知らないというのは厳しい。たとえば乗り合いバスのルールを知らないと、前から乗るのか後ろから乗るのか、後払いか先払いか、整理券を取るのかといったことがわからず、時に恥ずかしい思いをすることにもなる。するとバスに乗る際に精神的な重荷を抱えることになり、バスへの好感が下がっていくことにもつながる。ラグビーのルールを知らないのもそれと同じことだ。同じと言い切るにはいくぶん違和感があるが、今日は言い切る。なぜなら私は人の筋を通しておらず、それをとても反省したからである。W杯への誠意の前に、細かい違和感など問答無用だ。

というより、ポジティブに考えてみたい。ラグビーの試合を見たとき、ルールを知っていれば必然そこで行われていることが理解できるので、きっとそれは楽しい。悲しい、ではなくて、圧倒的に楽しい、のほうだ。悲しい、よりも、できれば楽しい、が多いライフでありたいというのは人類共通の願いだろう。私も人類である。しかも大いに反省もしたほうの人類だ。なのでラグビーのルールを覚えることにより楽しいW杯観戦生活を送った上、ラグビーを知ってる人と翌日に談笑したりもしたい。談笑となれば私とその人で2倍の楽しい、が現出する。楽しいライフが倍増だ。そしてここまで書いたことは、まだラグビーのルールを覚えていないあなたにも伝えたいことである。できれば大きめの声で伝えたい。なぜならW杯は11月2日まで開催している。1カ月近く会期が残っているのだ。まだまだ間に合うよ、という私なりの老婆心である。

さて、そういうわけで本日はラグビーのルールをちゃんと知ってみたい。ちゃんとというのは、W杯の試合を楽しく観戦できるくらいのレベルになろうという意味である。それがこの文章のメインテーマだった。テーマを出すまでだいぶ長くなった。しかしただ長くなったのではない。これには理由があり、その理由とは私が不安だったためだ。というのも、ラグビーの試合を楽しく見るために把握すべきルールを検索して自分なりに整理したところ、大きく言えば、

・敵陣のいちばん奥までボールを運べば得点
・ボールを前に放ってはいけない。投げるのは必ず後ろ
・キックなら前にしてもOK

と、これだけで大きい基本としては行けるのではないか、と理解したからである。だとすると、10行くらいの文章で終わっちゃうんじゃないかと不安だったのだ私は。なので許してほしい。10行で全然いいじゃん、といった声は今日は受け付けない。大きい基本としては上記で、さらに下記を覚えれば、試合中何をしているかの流れを追えるのではないか、というのがラグビー観戦についての私なりの推測である。

・いちばん奥までボールを運んだら、キックでボーナス点を得られるチャンスがもらえる
・反則したら一時中断し、「スクラムを組む」か「キック」で再開。キックなら、いきなりゴールを狙ってもOK
・ボールがフィールドのサイドに出たら、出たところから投げ込む

しかし、この推測が妥当であるかがこれまたわからない。なぜならばルールのみならずラグビーに対する基礎知識がほぼ0だから。どこまでわかっているかがわからないという暗闇手探りの状態の私なのだ。しかしさっきから、ラグビー界のみなさまに対して申し訳ないことばかり書いている気がする。でも紛れもない事実なのでしょうがない。それに私のような人も少なくないときっと思うの。ちなみにこの「次ニコ」企画会議の場において(そういうのがあるのですよ)、ルールを理解していると言った人は2名だけだった。場にいたのは10人くらいである。知ってるけど主張しなかった謙虚な人もいたのかもしれない。仮にそんな人がもう2人いたとしても、合計4人だ。過半数はラグビーに対しての理解がなかったということである。ラグビーに対して何て失礼な集団だろうか。しかし、逆の立場で考えてみて、ペンシルパズルのルールやペンパ界の知識とかはない人が世の中の大多数であるけど、別に私は怒らない。だってそういうものだもの。あらゆることは前向きに、きっかけにして行けばいいと思う。あと、ペンパ界っていう界はあるのかなあ。

それはさておきラグビーの話。ルールからかみ砕くと、ラグビーの試合の流れというのは、あるチームがボールを持って敵陣に攻め込み、反則したときとボールがサイドの外に出たときは中断して、キックやスクラム等で再開する。そして奥までボールを運べたら得点、という流れで双方進んでいくということで、大筋つかめているのではないか…と思う。繰り返しになるが、その理解で合っているかどうかはわからない。が、ここまで来たなら、試合を見てみるまでさ!

 
試合、見ました。ネットの動画で。返す返すも申し訳ない。今度はテレビなどで見てみます。結論から言うと自分の中では大体楽しく観戦することができました。なので、少なくとも私の中では、上記のルールくらいを把握していればきっと充分。それ以上の、何で長いキックをあまりしないの、とか、なんで遠くのほうで味方のことを助けずに立っているの、みたいな疑問や、点の入る頻度とか、じりじり敵陣ににじり寄っていく感じなどは、サッカーになぞらえると大体理解できるような気がする。というかどっちもフットボールか。もとから似たスポーツか。ついでに抱いた感想としては、

・接近戦になったときにボールがどこにあるかは隠れてて、映像では見えない場合が多い
・ボールを奪うため双方入り乱れての密集状態になってもプレーは大体続き、密集状態の後ろのほうからちょろっとボールを出す場合が多い
・スクラムの意味はわからなかったが、相撲の立ち合いのようなものということで今日は納得した
・選手はすごい体をしている
・いろんな局面でわりと痛そう

といったあたり。はじめての真面目なラグビー視聴、実況と解説の人の話とかを聞いていれば、普通に楽しく見られました。考えてみればサッカーや野球や陸上などでもルールはいちおう理解しているつもりでいるが、基本それ以上の、戦術であるとか、選手が何を考えているかは私はとんとわからない。詳しい人は詳しいだろうけど、大半の人もそんなものだと思う。それでもみんな、各スポーツ中継を見て面白がっているわけだから、解説を聞きながら流れを追えるだけでも合格点ではないだろうか。問いかけてみたところで、だれも良いとか悪いとか言ってくれない。ならば自分で合格だということにする。文章って、自分で回収できるので便利。

それでは最後に、ラグビー的なパズルを考案したので、それを載せて締めということにしたい。

「ラグビーメイロ」~One for all, all for one~

・「黒い三角形」は味方です。
・「白い三角形」は敵です。敵にぶつかってはいけません。
・あなたは右端の真ん中にあるラグビーボールマスからスタートします。ボールをうまくパスでつなぎ、味方の誰かが左端までボールを持ってたどりつくようにしましょう。
・走って進む方向は「左方向に水平にまっすぐ」で、マスの中央で止まります。
・あるマスから後方45度方向にボールをパスすることができます。パスした先に味方がいれば、その味方が次に左方向に走ったり、後方45度方向にボールをパスしたりできます。
・走った軌跡やパスの軌跡を交わらせたり、同じところを2回以上通ったりしてはいけません。
・味方には、1回ずつパスが回るようにしてください。

最初は3マス先までしか進めないので、2マス進んで上から2列目の味方にパスするか、3マス進んで下から2列目の味方にパスするかのどちらかですね。答えはこちらにリンクを張っておきますのでご確認ください。なお本当のラグビーは、このメイロのように端から端までロングパスしたり、同じ陣営のメンバーがこんなに散らばってたりはあんまりしないぜ(たぶん)、と言えるようになった私がここにいる。それではみなさんも楽しいラグビーライフをお送りください。
(NO SIDE)