文章:(塚)
こんにちは、(塚)です。

このたび、8月の新刊「まるごとパズル シャカシャカ」の編集を担当しました。

まるごとパズル」は、1冊に1種類のパズルだけを詰め込んだシリーズで、これまでに12種類のパズルで発行されているのですが、今回新たに「シャカシャカ」が仲間入りすることになりました。

過去のペンパ本から選りすぐった全98問のシャカシャカがお待ちしておりますので、シャカシャカ好きの皆様はもちろんのこと、「三角形を描くのが好きなんだけど、ここ最近は三角形を描く機会がめっきり減ってしまったなぁ…」という方にも、ぜひお手にとっていただきたい1冊であります。

ということで、この本の発売に合わせて、次ニコでは「シャカシャカ」にまつわる記事が、これから次々と(何回か)公開される予定です。さしずめ「夏のシャカシャカまつり」というわけです。

今回はその第1回ということで、「そもそもシャカシャカってなに?」「名前は見たことあるけど、よくわからなくてやったことない」という方に読んでいただきたい、キホンのキ的な説明をしていきたいと思います。


 

シャカシャカは、言葉で説明するよりも、問題を解き終わった後の様子を見ていただくのがわかりやすい気がするので、まずはこちらをどうぞ。

●例題●
●答え●

いかがでしょう。何気にクセになる模様だと思いませんか? シャカシャカは、こんな模様を浮かび上がらせるパズルなのです。数あるニコリの数字系パズルの中では、見た目のインパクトが大きいほうだと思うので、某SNSでも「映え」そうです。
(でも本などの問題の画像を、無断でネットにアップするのはやめてくださいね)

さて、このユニークな模様はいったいどうやってできているのでしょう、と1つ1つのマスを見てみると…

 

白マスの中が、三角形にぬられているではありませんか。そう、実はこの模様は、たくさんの三角形たちによってできているのです。
そして、完成図の白い部分に注目してみると、どれも長方形か正方形になっていることがわかります(正方形は長方形の一部でもありますが)。ナナメになっているものもいて、これがまたいいアクセントになっています。まさに斜に構えております。

実はこれらが、このパズルのいちばん重要かつ特徴的なルールでして、要するに

黒くぬる部分はすべて三角形だが、ぬらない部分はすべて四角形(長方形や正方形)である。

哲学者の名言っぽい調子で勝手に言ってみましたが、これがシャカシャカのほぼすべてをあらわすと言っても、過言ではないかもしれません。

ちなみに、完成図の中で三角形にぬっていないマスがちらほらとありますが、全部のマスをぬることが目的ではないので、これは問題ないのです。

じゃあ数字はいったい何なの、という疑問が湧き上がってきたあなたには、思わず「いい質問ですねぇ」と声をかけたくなるわけですが、なんのことはない、「タテヨコに隣り合うマスのうち、いくつ三角形にぬるか」を表しているのです。意外とシンプルでした。

上の完成図を見ると、例えば2のタテヨコには三角形にぬってあるマスが2つありますし、0のタテヨコには三角形にぬってあるマスが1つもありません。幸いなことに、ときどき嘘つきの数字がいるとかのルールはないので、ご安心ください。

あるマスのタテヨコに隣り合うマスは最大でも上下左右の4つですから、シャカシャカのヒントに使われる数字は、0~4のたった5種類しかないのです。5種類の数字の組み合わせだけでこの独特な模様が浮かび上がってくるとは、あらためて考えると本当によくできたパズルですね。

…という具合で、ルール文すらまともに出さずにシャカシャカを紹介してきたわけですが、ここまで読んでいただけたあなたには、実はシャカシャカの何たるかをざっくりとご理解いただけたことになるのではないか、と思います。

ちなみに、公式のルール文はこちらのページに記載されていますので、よろしければご覧ください。

そしてこういった話の後には、「じゃあどうやって解いていけばいいの?」という話になるかと思うのですが、実際にどう解き進めていくのかといったあたりについては、「まるごとパズル シャカシャカ」の冒頭にある遊び方説明のコーナーで、計5ページにわたって力を入れて書きましたので、ぜひそちらを読みながら、試しに解いていただければと思います。自分で手を動かしてみることで、新たにわかることもいろいろとあるものです。

ところで、冒頭の部分で勢いで書いた「シャカシャカまつり」というフレーズが個人的にけっこう気に入ったので、軽い気持ちでネットで検索してみたところ、なんと、同じ名前の祭りが実在するようなのです。
奈良県の橿原市で、毎年6月5日に行われる祭りなのだそうですが…。
実は6月5日は、私の誕生日でもあるのです(本当)。なんという一致。
(だからなんだという話もありますが)

今まで、自分の誕生日を「世界環境デーと同じ日」とよく人に説明していたのですが、これからは「シャカシャカまつりの日」という説明もラインナップに加えていけたらいいな、と思いました。誕生日にシャカシャカを解くというのもいいですね。

思わぬ偶然に動転してしまい、話の方向が少しそれてきたので、今回はこのあたりでお別れです。お祭りなので、大目に見てください。

次回のシャカシャカ記事もお楽しみに。