文章:(も)
こんにちは。みなさまいかがお過ごしでしょうか。
日々おつか令和でございます。

このたび(株)ニコリ・事業推進部・研究開発課・第3チームにおいて、
「昭和謎解き」というものが発案されましたので、
ここにプレゼンいたします次第です。

平たく言うと「昭和なものをテーマ・モチーフ・手がかりにする謎解き」
ということになるでしょうか。
とりあえず、試作品が(株)ニコリ・事業開発部・制作推進課・第5チームより届いておりますので、それを見てもらうのが手っ取り早いか。

ま、こんな感じ。
1~11までにあてはまる文字(かな)がわかるでしょうか。
ヒントは「民営化」だ!

(答えはちょっと下なのだ!)
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

煙草、電話、鉄道といえばもちろん
「せんばいこうしゃ」
「でんでんこうしゃ」
「こくてつ」
と、この三公社の略称が入り、
「925614=てんこうせい」が最終的な答えになりました。
昭和なあなたは楽勝だったでしょう。

といったように、
一般的・日常的な事象や知識でなく、
もうそろそろ忘れてたようなことを手がかりとして解く、
それが「昭和謎解き」であると。

ただでさえ謎解きには「ひらめきの快感」があるっていうのに、
忘れかけていたことを脳の奥から掘り起こされるときの
「それあったねえ」という快感が掛け算されるので、
面白いのみならずものすごく脳に良く、何ならお肌のハリツヤさえ違う、と、
(株)ニコリ・健康開発部・美肌推進課・第8チームは申しているとかいないとか。

さて、まず出題した「昭和謎解き」は一枚謎と呼ばれたりする単品の問題でしたが、
謎解きイベント方向にこれを応用してみるとどうなるでしょう。
「リアル昭和謎解きゲーム」というわけですが、
実際あったらどうなるか、以下妄想シミュレーションしてみました。
※「昭和謎」的なキモになる3つの箇所と1つの怪しい箇所を、文章の最後に注としてまとめました。
昭和なあのアイテムにあまり触れたことのない皆さんは、そちらを参照ください。


私は「リアル昭和謎解きゲーム」の行われる小部屋へと足を踏み入れた。
そして、入ったドアは外にいた人物によって閉じられた。

テーブルとソファーなどが置いてある、なんということのない小部屋だ。
私はここからドアを開けて、制限時間内に脱出しないといけない。

手前の壁の棚の上にはステレオが置いてある。
ラジオやカセットテープが使えるらしい。
スピーカーから謎の音声が繰り返し流れている。「うりえちああおだ!」と聞こえる。

とりあえず部屋の中を探索していこう。
テーブルの左方には、鉛筆が置いてあった。六角鉛筆だ。

テーブルの右側にはカギの掛かったケースが置いてあった。
ケースの中は、セロハンテープだろうか?
何でそんなものがカギを掛けられて???

床のほうには、何かあるだろうか。
おや……?

ソファーの下に、小箱が隠されていた。
中には何が入っているだろう。

あら。

カセットテープ!

表の面を見ると、文字が書かれていた。
「逆再生しろ!」と。
それはつまり?
当初より流れている謎の音声を録音し、逆再生しろということだろう。

……あぁ! これでは……。【昭和注1】

絶望しかけた私であったが、カセットの裏面を見ると、また別の文字が書かれていた。
「まず鉛筆を使え」

鉛筆…! そういうことか!【昭和注2】
私は、六角鉛筆があったことを思い出した。
そうして、テープはこのような感じに変化し…。

さらに手を動かすとこんな感じになり……。
何か赤い文字が書いてある??

あった。端の端に「374」と書かれていたのだ。
3ケタの数字がわかったということは……。

ダイヤル錠を「374」に合わせた。するとカチッと音が鳴り……。

ケースが開いた。
セロハンテープが手に入った。そして私の手元にはカセットがある。

つまりこういうことで……。【昭和注3】

謎の音声をカセットに録音できる条件が揃ったということだ。
私はステレオにカセットをセットした。
そして逆再生により脱出の仕方がわかった私は……。【昭和注4】

ドアを。

開けた!!
昭和部屋からの脱出だ!
(おしまい)

【昭和注1】
カセットテープの底にある、ツメと呼ばれている部分が折れているので絶望しています。
ツメを折ることにより、カセットに録音したものを上書きしないようにできるのですね。
今回の場合、録音したいのにツメが折れているので困っているのです。

【昭和注2】
カセットテープがゆるんだりとかしたときに、リールを手で巻いてテープを送るのですけども、
リールに六角鉛筆を差し込むと、リールの歯にうまく噛むので、巻きやすいという風習がありました。
今回テープを発見したとき、最初は茶色い磁気テープ部分が見えていましたが、
端っこの透明なほうまでこの人は鉛筆で巻いたのですね。

【昭和注3】
ツメを折ったカセットは、折った部分にセロハンテープを貼って埋めると、ふたたび録音可能になるのでした。

【昭和注4】
普通のカセットデッキでは、逆再生はできないような気がしますが、
今宵はあくまでも妄想ということでどうかひとつ。

●最後に~まとめと考察
1)企画会議で、昭和ネタを思い出しているとき大いに盛り上がったが(年長者が)、形にするのはそこそこ大変だ。
2)若き世代に背を向けた企画であるなと思う。
3)でも何だかんだで面白いので、別の人が考えた「昭和謎」も解いてみたい。
4)ナムコ様、お声掛けお待ちしております。
5)こちらはあくまでふざけた記事でして、まじめな謎解き問題は令和元年6月10日発行のニコリ167号で大特集しています。そちらでは、真摯に、誠実に謎解きに向き合っております。ぜひ各ご家庭にお備えください。

(了)